高年大学鯱城学園

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社会研究Social Research

第8回見学会  ブラザーミュージアム

2023-09-26

1.見学目的
 ミシンの国産化に成功し、会社を立ち上げた安井兄弟の足跡を辿り、ブラザー工業がどのように成長・発展していったかを知るとともに、名古屋の優良企業となったブラザー工業が今後、どのような成長戦略を描いているかを把握する。
2.見学カリキュラム
 ブラザーミュージアムは、①ミシンゾーン、②ヒストリーゾーン、③プロダクトゾーンの3つの領域に分かれて展示されている。見学は2グループに分かれ、それぞれにスタッフがついて、丁寧な説明を聞きながら館内を巡った。
3.見学内容
 ミシンゾーンは、同社の事業のスタートとなった麦わら帽子の環縫ミシンや国産1号ミシンをはじめ、外国産のミシンも含め多くのミシンが展示されていた。特に2階までぶち抜きの「ミシンの壁」は、圧巻だった。
 ヒストリーゾーンは、ミシン技術を発展させ「メカ技術開発」に取り組み、事業の多角化を進めた軌跡を展示。各種家電から種々の事務機、オートバイ、プリンターと多くの商品を開発していたのには驚いた。
 プロダクトゾーンには、現在販売している商品が陳列されており、主力はインクジェットプリンターや工業用ミシン、ラベルライター、レーザー複合機等のメカトロ商品や通信カラオケシステム等通信技術・メカトロ技術・印刷技術を用いた商品に絞られていた。
4.今後の事業の方向性
 ブラザー工業の事業コンセプトは、“at your side”。常に個客の傍にいて、顧客のしたいことを見出し、それを提供することだ。現在、日本の従業員は20%以下、全世界に従業員がいて世界の顧客の傍でニーズを見つけ、それを提供して行く企業を目指すという。生産は今、日本ではしてないし、今後もしないという。今は極端に円安だが、この体制なら影響はないようだ。急激に業績が上がることもないが、着実に事業を展開している。国際企業として名古屋から世界に活動場所を広げたブラザーは、ミシン開発で培った持前の技術開発力を生かして、世界の顧客のニーズに応え続けていくはずだ。興味深い企業である。

参加者  37名

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